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2014年6月17日 コラム

年金、来年度から給付抑制 厚労省、物価下落でも減額 制度持続へ法改正検討

厚生労働省は公的年金の給付水準を物価動向にかかわらず毎年度抑制する仕組みを2015年度に導入する方針だ。いまの制度では物価の上昇率が低い場合は給付を十分抑制できないが、少子高齢化の進展に合わせて必ず給付を抑える。すでに年金を受給している高齢者にも負担を分かち合ってもらい、年金制度の持続性を高める。

少子高齢化にあわせて毎年の年金給付額を抑えるマクロ経済スライドと呼ぶ制度を見直す。15年の通常国会への関連法案提出を目指す。

現在のルールではデフレ下では年金を削減できず、物価の伸びが低い場合も、前年度の支給水準を割り込む水準まで減らすことはできない。年金は物価水準に連動して毎年度の給付水準が調整されるが、物価下落以外の理由で名目ベースの年金額が前年度より目減りすることを避けているためだ。

今後は物価や賃金の動向に関係なく、名目で減額になる場合でも毎年度0.9%分を削減する方針だ。この削減率は平均余命の伸びや現役世代の加入者の減少率からはじくので、将来さらに拡大する可能性もある。

改革後は、例えば物価の伸びが0.5%にとどまった場合、翌年度の年金は物価上昇率から削減率0.9%を差し引き、前年度より0.4%少ない額を支給する。物価がマイナス0.2%のデフレ状況なら、翌年度の年金は1.1%減る。

マクロ経済スライドは04年の年金制度改革で導入した。15年度は消費増税の影響で物価が大幅に上昇しているので、現行制度のままでも年金は抑制される。ただ、将来デフレや物価上昇率が低くなった局面では給付を抑えられないので、今のうちに改革を急ぐ方針だ。

厚労省が3日に公表した公的年金の財政検証では、年金制度の危うい現状が明らかになった。女性の就労が進まないケースでは、約30年後の会社員世帯の年金水準は現役世代の手取り収入の50%を割り込み、現行制度が「100年安心」としていた前提が崩れる。

これから年金を毎年度削減するようになれば、現役世代が老後にもらう年金の水準は改革をしない場合よりは改善される。厚労省の試算では経済が低迷した場合でも、現役収入と比べた給付水準を最大5ポイント引き上げる効果があるという。

現役世代は04年の改革に沿って保険料率を毎年着実に引き上げられている。会社員が加入する厚生年金は17年に保険料率が18.3%(これを労使折半で負担)になるまで0.354%ずつ引き上げが続く。

改革は現役世代だけでなく、年金の受給者にも着実に負担を求めるのが狙いだが、高齢者の反発で法改正に向けた調整は難航する可能性もある。
(日本経済新聞 2014年6月17日)

マクロ経済スライドとは?

マクロ経済スライドとは、少子高齢化による年金加入者が減少していることや平均寿命が延びていることなどを反映して、年金の給付金額を自動的に変動させる制度のことをいいます。

日本の年金制度は、少子高齢化社会の到来により、年金加入者の減少や平均寿命の延びといったマクロ経済の状態が、以前の年金制度が前提していた状態と大きく変わってきており、年金財源が枯渇していくという状況になってきています。年金支給額の伸びを賃金や物価の伸びよりも抑え、年金収支の均衡を図っていこうとするのがマクロ経済スライドです。

年金のスライド方式には、「マクロ経済スライド」「物価スライド」「賃金スライド」の3通りの考え方があります。もともと、2005年(平成17年)4月以前は、物価の上昇率に応じて給付額を見直す物価スライド制が採られていました。その物価スライドは2004年の年金改正で取りやめ、マクロ経済スライドが導入されたのです。

現行のマクロ経済スライドの仕組みにおいて、賃金や物価がある程度上昇する場合に適用されます。例えば、アベノミクス政策により物価上昇が年2%あったとします。一方、マクロ経済スライドによる年金給付額の削減率が0.9%とすると、年金給付額は1.1%しか増加しません。

一方、賃金や物価の伸びが小さく、適用すると給付額が下がってしまう場合には、年金額の増加がゼロになるだけで、年金給付額が下げる調整は行いません。ですので、賃金や物価の伸びがマイナスの場合には、全く調整が行われません。このように、現行の規定では賃金や物価が伸びないデフレではマクロ経済スライドは実施できないこととなっています。

マクロ経済スライドの改正案

上記報道では、年金給付額の調整が下限ゼロとなっている現行制度を、賃金や物価が伸びないデフレであっても、年金給付額が減少する年金給付額の削減を制限無く実施するようにする改正です。制度の改悪になりますが、少子高齢化で年金給付原資が目減りする一方の現状では仕方がないのかもしれません。

改悪され続ける公的年金制度に対して、どう準備するのか?

このように公的年金だけでは、老後の生活を豊かに過ごすことは、年々難しくなってきています。その為、公的年金にプラスして自由に使えるお金を準備する自分だけの自分年金を前もって準備しておくことが必要になってきます。老後に向けての資産形成は、一朝一夕には出来ません。若い年齢であれば、老後まである長い期間を利用した資産形成、退職間近であれば、リスクを抑えた資産運用方法があります。

資産形成は早ければ早いうちに始めるほど、実りが大きくなります。ですので、早めの取り組みをお勧めします。
あなたに応じた資産形成・運用のお手伝いをさせていただきますので、お気軽にカラフルFPまでお問い合わせ下さい。

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