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2014年5月31日 コラム

NISA非課税枠拡大 政府、年200万円以上軸に検討 16年にも実施

政府は今年1月から始まった個人向けの投資優遇策である少額投資非課税制度(NISA)を拡充する方針だ。現在年100万円にとどまる非課税枠を200万円以上に拡大したり、税金がかからない期間を延長したりする案が浮上している。2016年にも実施する。1600兆円を超す家計の金融資産を株式市場に呼び込み、日本経済の成長力を押し上げる。

政府が6月にまとめる経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針=総合2面きょうのことば)に明記する。中長期的な成長マネーの供給を増やす方策として「NISAの拡充」を打ち出す。

NISAは年100万円までの投資であれば、投資から5年間に限って、上場株式や投資信託などから得られた売却益や配当金に税金がかからなくなる。日本証券業協会によると3月末までに6千億円を超す資金が集まっている。

拡充は年100万円の非課税枠を200万~300万円程度に広げる案が出ている。

政府内では、非課税枠を一気に増やす案と、利用状況を見ながら数十万円ずつ段階的に増やしていく案がそれぞれ検討されている。

日本が制度導入の参考にした英国も今年7月、非課税枠を1.5万ポンド(約250万円)に引き上げる。枠を広げれば、分散投資を進めやすくなり、個人がより安定的に資産を増やしやすくなる。

投資から5年間に限っている非課税期間を延ばす案もある。現在の制度だと、非課税期間が終わる直前に株式などを売却し、売却益をいったん確保しようとする動きが強まるとみられる。長期投資を促すためにも、10年程度に非課税期間を延ばすべきだとの声が多い。

日証協は制度の恒久化を税制要望などの場で求めてきた。個人投資家の中長期的な資産形成を後押しするというNISAの目的からすると、非課税期間が最長で5年に限られる現状は中途半端とみるためだ。

英国では18歳未満の子供のために親が子供名義で長期間資産形成する制度がある。こうした「ジュニアNISA」の導入も求めている。

日証協の調査では、3月末時点でNISA口座を開いた個人の大半は中高年層。60歳代以上が約61%を占めた一方、20歳代は約3%、30歳代は約8%にとどまった。「投資未経験者の割合が1割強というのは低い」(稲野和利会長)とみており、投資家の裾野を拡大するためにも制度の拡充が必要と訴える。

非課税の枠や期間を広げれば、その分だけ国の税収が減ることになる。財務省や自民党税制調査会には慎重論があり、制度拡充の具体策を巡る今後の調整は難航する可能性もある。
(日本経済新聞 2014年5月31日)

NISA 少額投資非課税投資 の特徴と長所

NISA(少額投資非課税投資)を利用すると、1年あたりに行う新規投資100万円までにつき、株式や投資信託の配当金や譲渡益等が非課税になります。

毎年100万円まで利用出来る非課税の投資枠は、未利用の枠残ったとしても、次の年にそれを持ち越すことは出来ません。また、非課税枠の利用期間は最大5年となっており、最大500万円まで非課税投資枠を利用できることとなります。

NISA(少額投資非課税投資)は、2014年から2023年までの10年間にすることが出来、合計して最大1,000万円分の非課税枠利用が可能となっています。

NISAのメリット、何と言っても、株式や投資信託の売却益および配当金に対して課される税金が非課税となることです。

NISA 少額投資非課税投資 のデメリット

良い点ばかり強調されるNISAですが、どういったデメリットがあるのか見ていきましょう。

損益通算や損失繰越が出来ない

株式や投資信託を売買していると、益が出ることもありますし、損が出ることもあります。益が出る銘柄ばかりを選べるに越したことはありませんが、それはなかなか難しいものです。

NISAを利用しない通常の株式・投資信託の売買の場合において、売却により損失が出れば、他の銘柄の売却益と損益通算して、税金を計算し、結果として納める税金を少なくすることが出来ます。そして、また、その年度に損益通算できる売却益がなければ、次の年に損失額を繰り越し、次年度の売却益と損益通算することが出来ます。

一方、NISAを利用する場合、NISA専用のNISA口座を開設し、その口座内で投資を行う必要があります。

NISA口座で購入した株式等で売却益が出れば、問題なく良いのですが、もし、損失が出た場合、NISA口座で保有する株式等に関しては、一般口座で保有する他の銘柄の売却益と損益通算することは出来ません。また、NISA口座でない一般口座で保有の株式等の売却益と通算が出来ないだけでなく、NISA口座内の株式等の間でも通算が出来ません。また、損失を次年度に持ち越すといったことも出来ません。

損益通算や損失繰越が出来ないというポイントは、NISAで投資する一番のデメリットかと思います。

リサイクル出来ない非課税枠

NISAは年間100万円までの投資につき利用できますが、この投資は「新規投資」が対象となっています。NISA口座で100万円で株式を購入し、その年度内に全てを売却する場合、その年度のNISA非課税投資枠を使い果たしたこととなり、一度売却した投資枠を部分の投資枠をリサイクルすることが出来ません。あくまでも、その年度において、最初に行った100万円の投資分だけが非課税枠の対象となる、ということです。

損失に対して税金を課税される可能性

NISA口座での投資において、含み損を抱えずに5年目を迎えることが出来れば、配当金と売却益の両方ともに税金が課されることがないので、一番理想的なシナリオになります。しかしながら、保有し続けたとしても、非課税期間が終了する5年が経過するまでに購入当初の価格を上回り、利益を出せる保証はありません。

非課税期間の5年経過前に損を抱えたまま売却しても、前述のように損益通算や損失繰越が利用出来ず、損失を抱えるだけで終わりました。では、5年で売却せずにそのままNISA口座内に保有し続けたままにすれば、どうなるのでしょうか?

非課税期間が終わっても、NISA口座で保有する銘柄は、一般口座もしくは特定口座に振替することになります。そして、振替時の振替価額は購入価額ではなく、振替時の時価となります。

例えば、NISA口座で株式を100万円分を購入、投資を始めます。そして、非課税期間が終了する5年経過後に、購入した株式が80万円になっていれば、その80万円の価額で、一般口座もしくは特定口座に振替が行われます。そして、時間が経過し、80万円だった株式が購入当時と同じ100万円に戻り、売却するとします。

もともと100万円で購入したものを、100万円で売却するわけですから、税金がかかるとは信じ難いのですが、実際には課税がなされます。これは、非課税期間の5年経過後にNISA口座から一般口座等への振替時の時価80万円が購入原価として見なされます。つまり、購入した100万円と振替時の時価80万円の差額である20万円の損失額はどこにも認識されず、損失時に利用出来る損益通算や損失繰越を利用は出来ません。しかも、80万円だったものが100万円に値上がりして売却したとみなされる為、差額である20万円が売却益とみなされ、課税対象となります。

元々購入した価格で売却しても課税されるとは理不尽に感じますが、それがNISA制度となっています。あくまでも非課税期間の5年以内に利益をだせる投資を行わない限り、NISA制度を利用する価値がありません。

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