確定拠出年金の掛け金 増額しやすく 社員に裁量、政府検討 企業年金改革の柱に【日本】 - 香港カラフルFP

Home »  コラム »  確定拠出年金の掛け金 増額しやすく 社員に裁量、政府検討 企業年金改革の柱に【日本】
2014年8月5日 コラム

確定拠出年金の掛け金 増額しやすく 社員に裁量、政府検討 企業年金改革の柱に【日本】

政府は企業年金の一種で、従業員が運用先を選ぶ確定拠出年金の制度を拡充する方針だ。労使で負担する掛け金(保険料)のうち従業員は5割までしか拠出できないルールを見直し、自由に拠出分を引き上げて将来受け取る年金も増やせるようにする。年金を受け取れるまでの期間を短くすることも検討する。少子高齢化で公的年金は将来的に支給額が減る見込み。公的年金に上乗せする企業年金の利用を後押しして、老後の備えを厚くする。

厚生労働省が9月から社会保障審議会の企業年金部会を開いて制度改正に着手する。企業年金は基礎年金と厚生年金に上乗せして民間企業が運用する仕組み。ただ会社員の約4割しか加入しておらず、退職後は公的年金だけという人が多い。給付額を企業が保証する「確定給付型」が主流で、企業の財務負担も重くなっている。

改革案の柱は確定拠出型の将来の年金額を増やすことだ。具体的には月5.1万円を上限とする掛け金のうち、従業員が最大5割までしか拠出できないルールを変える。例えば現行ルールの場合、企業負担分が2万円だと従業員分も最大2万円で、5.1万円の上限に満たない1.1万円分の使い残しが発生する。こうした場合に従業員が3.1万円まで自由に拠出額を増やせるようにする。掛け金が増えれば、将来受け取れる年金も増額できる。

掛け金の上限引き上げも検討する。確定拠出年金の掛け金の上限は今年10月から月5.5万円に上がることが決まっているが、さらに引き上げる方向で議論する。掛け金は拠出分を所得控除できるため、個人の所得税が少なくて済む優遇措置がある。厚労省は今夏に財務省に税制改正を要望し、年末に向けて具体策づくりに入る。

ただ財務省は掛け金の上限を引き上げる場合、大幅な減税にならないよう求めている。そのため現在は年金の受取時にも所得控除できる優遇策を縮小する案などがあり、政府内の調整には時間がかかる可能性がある。

転職や企業再編が活発になっており、新しい働き方に合わせた制度改革も議論する。確定拠出年金は加入から10年しないと受け取れない。例えば50代で確定拠出年金に入った人は60歳から企業年金を受け取れない場合があり、給付は公的年金だけになる。そのため加入から受け取れるまでの期間を短くすることを検討する。確定給付と確定拠出を組み合わせ、運用リスクを企業と従業員が分担する新しい企業年金制度も検討する。

厚労省は経済団体などから聞き取り調査を行ってきた。9月以降は制度改正論議に移る。新しい企業年金制度の創設など法改正が必要なものは、2015年の通常国会に関連法の提出を目指す。
(日本経済新聞 2014年8月5日)

確定拠出年金とは?

確定拠出年金は、日本版401Kとも呼ばれる年金制度で2001年に導入されました。多くの企業が福利厚生の一環として、従業員の老後に備えて退職金(退職一時金)制度を備えています。また、この退職金は一時金としてだけではなく、年金として支給する制度を採る企業も多く、この年金は「企業年金」と呼ばれます。そして、この企業年金は、確定給付型の企業年金制度と確定拠出年金(企業型)に大別されます。

確定給付型というのは、年金として給付される金額が確定している年金となっています。一方、確定拠出型というのは、積立拠出金の金額が確定しているだけで、老後に給付される金額は確定していません。その給付される金額は従業員個人ひとりひとりが運用先を判断・指定し、その運用結果により各々で異なった金額となります。つまり、確定拠出年金では「自分で運用」し、その運用結果をそれぞれが受け入れる「自己責任」型の制度となっています。

以前は、確定給付型の企業年金が主流であり、確定給付型では、退職金や企業年金で給付する資金を企業がしっかりと準備しておく責任があります。このように、従業員は現役時代に退職金や企業年金のことを心配する必要はなく、提示される受取額を、一時金ないし年金の形式で受け取るだけ良かったのです。確定している支給金額を資金を準備する企業は、その資金の運用・管理を行う責任を持ち、もし運用等が滞るなどして、準備資金が不足する場合は企業がその不足分を穴埋めして準備する必要が出て来ます。経済成長も以前のように大きいものではなくなり、高い運用や不足分を補う責任を持つ企業自体の収益も、以前のようにはいかず、困難なものとなってきています。これにより、企業にとって、退職金・企業年金の準備責任が業績に影響を与えるまで大きな負担となってきており、企業が資金運用の責任をもつ確定給付型から、個人がその運用責任をもつ確定拠出年金の普及が進んできています。

確定拠出年金では、企業(または個人)が毎月積み立てるお金が、ひとりひとりに設けられた専用口座に積み立てられます。この専用口座にアクセスするIDとパスワードが準備され、ネットバンキングやオンライントレードを行うように、自分の専用口座にアクセス、残高や運用状況の確認や運用先の変更といったスイッチングの運用指図を行うことができます。

確定拠出年金のメリット

確定拠出年金には税制上の優遇が設けられており、掛け金の拠出時、運用中、受給段階の3段階で税制優遇があります。

・掛け金が全額所得控除
・資産運用で生じる利益が非課税
・受給時に利用できる控除

掛け金が全額所得控除

「掛け金の拠出時」において、拠出した掛金は全額が所得控除となり、拠出時の所得税や住民税が軽減されることになります。

資産運用で生じる利益が非課税

掛け金を「資産運用中」に生じた運用益については、すべて非課税となります。確定拠出年金によって、預金や債券の利息、投資信託の譲渡益や収益分配金等といった収益を計上しても、その全てが非課税となり、年金として受け取るまでの間は課税は繰り延べとなります。金融商品などで通常、資産運用をする場合には、その運用益には20%ほどの税金が課されます。このように、確定拠出年金では、より多くの資金を再投資して、運用に回すことができる為、複利効果によって、資産をより大きく増やすことが期待できます。

受給時に利用できる控除

定年を迎え、確定拠出年金を受け取る際にも、税制上の優遇措置があります。一時金として受給する場合は退職所得控除、年金として受け取る場合でも公的年金等控除が利用できます。

上記記事によると、【ただ財務省は掛け金の上限を引き上げる場合、大幅な減税にならないよう求めている。そのため現在は年金の受取時にも所得控除できる優遇策を縮小する案などがあり、政府内の調整には時間がかかる可能性がある。】とあり、今後はこれらの優遇政策が縮小される可能性がありそうです。

確定拠出年金のデメリット

確定拠出年金のメリットを挙げましたが、一方、デメリットもある点に注意する必要があります。

・60歳まで中途解約できない
・転職で資格を失う可能性
・口座維持手数料が必要
・限られた運用先

60歳まで中途解約できない

年金資産の形成を目的としたものですので、60歳までは原則として途中で解約して現金化することができないという仕組みになっています。その為、入院や災害などといった突然のアクシデントにより、急に多額の現金が必要になっても、確定拠出年金で積立てた資金を解約し、あてがうことが出来ません。

転職で資格を失う可能性

確定拠出年金では、転職しても拠出して来た年金資金を転職先企業の確定拠出年金制度等に持ち込み、継続して資産運用を行うことができます。しかし、転職先企業で、厚生年金基金や企業型確定拠出年金といった企業年金制度を有している場合、確定拠出年金の加入資格を失い、追加拠出が出来なくなります。また、公務員に転職したり、結婚して専業主婦になっても、同様に確定拠出年金の加入資格を失います。このように、転職先企業が「企業型確定拠出年金」を採用してなければ、これまで運用してきた資金を移行することが出来ない為、掛け金拠出時に受けることができる所得控除といったメリットが無くなってしまいます。

口座維持手数料が必要

転職や失業等により、確定拠出年金を利用出来なくなった際には、追加で掛け金を拠出することは出来なくなり、これまでの資産の運用を指図する「運用指図者」となります。運用は引き続き出来るのは良いのですが、移行時に数千円程度の手数料、また、年2千~8千円程度の「口座維持手数料」といったコストが永続的に徴収され、比較的少ない金額で運用している場合、その負担も小さくはありません。

限られた運用先

確定拠出年金では自己責任で資産運用先を決めることになりますが、市場で利用できる投資商品のどれでも自由に購入できるわけではありません。利用可能な運用商品は、おおむね15~20種類ほど選定されており、そのラインナップも確定拠出年金制度を持つ企業毎に異なります。確定拠出年金加入者としては、その限られた選択肢の中からしか選ぶことが出来ません。

海外ファンド積立投資と確定拠出年金の比較

カラフル・ファイナンシャル・プランニングでも取扱っている海外ファンド積立投資と確定拠出年金では、どういったところが有利だったり、不利だったりするのでしょうか?

海外ファンド積立投資 確定拠出年金
税的控除
・掛金拠出時 なし 全額所得控除
・運用益の発生時 非課税
満期まで繰延
非課税
満期まで繰延
・受給時 一時所得控除が利用可 退職所得控除か、公的年金等控除が利用可
中途解約 可能
一部現金化も可能
原則60歳まで現金化不可
運用金額 好きな金額で可能 拠出限度額あり
条件により2万3千円から6万8千円が限度額
運用先種類 最大300種類から
様々なテーマで選択可
15〜20種類
専門家アドバイスの利用 投資の専門家による
投資ポートフォリオ管理サービスを利用可
不可

このように、海外ファンド積立投資では資産形成において魅力的なポイントがいくつも有り、それぞれの長所・短所を把握した上で、ふさわしい投資方法を選んでいくことが望ましいです。

自分年金。どうして豊かな老後を過ごす為の資金を増やしますか?

老後の生活をゆとりを持って過ごすには、夫婦2人で、月額38万円前後の生活費が必要といわれています。では、その生活費をまかなう収入はと言えば、そのほとんどを年金に頼ることになります。年金に40年加入したサラリーマンのケースでは、夫婦2人で月額23万円ほどの収入を年金で得ることになります。この金額からすると、老後に必要な生活費を準備するには、年金以外にもあと15万円前後を毎月準備しておく必要がありそうです。

年金をもらう年齢は、まだ先のことと考えている方も多いです。しかし、ゆとりある老後への備えを始めるにあたり、早く準備を始めるのが賢明です。早くから準備すると、複利効果でより大きく資産を増やすことが出来、有利な資産運用が出来、また、投資リスクの分散も図ることが出来、より豊かな老後生活がより確実なものとなります。

公的な年金以外に自分で準備する自分年金の形成に役立つ海外ファンド積立投資や海外養老保険といったプランをカラフル・ファイナンシャル・プランニングではご案内しております。実際の運用イメージをご覧いただける資料をお送りいたしますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

 積立投資プランの紹介ページ
 海外養老保険の紹介ページ
 積立投資プラン・海外養老保険に関するお問い合わせはお気軽にどうぞお寄せ下さい。

※上記の内容は参考資料としてまとめたものです。実際の税金申告等については税務の専門家とご相談下さい。
香港カラフルFP
さあ、自分年金をはじめよう!
今日から始める海外投資講座