香港における規制当局による財務リスク管理 - 香港カラフルFP

香港における規制当局による財務リスク管理

香港において規制当局は高い水準でのリスク管理とプロセスを香港の金融機関で実行されることを確実にするにあたり重要な役割を果たしています。銀行や証券会社、ファンド会社といった異なる業種の金融機関を管理する様々な規制当局が存在しています。

香港金融管理局 Hong Kong Monetary Authority

香港で認可された金融機関は香港金融管理局の管理下におかれます。香港金融管理局はリスク管理における必要事項、またはベストプラクティスを記した様々なガイドラインを業界各社に対して、発行しています。

香港金融管理局がとっている手法はリスクベース管理アプローチと呼ばれるもので、バーゼル銀行監督委員会の勧告に基づくものとなっています。金融機関が適切なリスク管理と内部統制を有しているかを見るものです。金融機関の安全性と健全性を監視、評価する効果的なプロセスを提供することをその目的としています。

香港金融管理局は1995年よりCAMEL評価システムを導入しています。それは国際的に認知されているフレームワークで、資本の適切性(Capital adequacy)、資産の質(Asset quality)、管理(Management)、収益(Earnings)と流動性(Liquidity)を評価するものです。管理対象を1から5の数値で昇順に表現する評価となっています。リスクベースの管理では、金融機関のリスク特性をCAMELシステムに適用するにあたり必要なフレームワークを管理プロセスに提供します。

香港金融管理局は健全なリスク管理環境に貢献する4つの基本的な要素を挙げています。

  • 経営陣による積極的な監視
  • 効果的に事業活動を管理する為に作成、実施される組織的な方針、手続や制限
  • 全ての事業活動をサポートする適切なリスク測定、監視と管理を行う情報システム
  • 確立された内部統制と、適時に内部統制環境の不備を感知する包括的な監査

香港証券先物取引委員会 Hong Kong Securities and Futures Commission

香港証券先物取引委員会は、証券と先物取引業界を監視し、これら市場の発展を促進する規制機関です。香港証券先物取引委員会もまたリスクベースの規制を証券と先物取引業界に対して設けています。リスクが最も高いと見られる箇所を特定し、注意を払うということを意味しています。最終的な目的は、金融仲介業者や市場参加者が法令遵守の文化を育成を促すことです。

香港証券先物取引委員会は、監視プログラム、推進プロジェクトや補償プログラムといった幅広い監視ツールを有しています。これらのツールは、その性質により、診断的、監視的、予防的、または救済的なものになります。

リスクを特定し、評価する診断ツール:

金融仲介業者を管理する部門では、登録業者に対して、財務報告を毎月提出するこを求め、その保有する財務リスクを評価する一連の評価指標を用いています。認可を行う部門では、投資家に受入出来ないリスクを与えかねない免許申請者を特定する診断ツールを用いています。

特定したリスクを監視する監視ツール:

執行部門では、市場での犯罪に関連した証拠を収集する為の監視を行っています。金融仲介業者の管理部門では、机上と現場でのレビューを行い、業者の不正行為を特定しています。

リスクを防ぐ、または制限する予防的ツール:

投資家の教育とコミュニケーションを行う部門では、投資家が保有する権利と、どのように投資を保護するのかを啓蒙する教育プログラムを提供しています。

既に発生したリスクに対応する救済ツール:

金融仲介業者の不正行為が証明された場合、懲罰的措置が行われることがあります。また、投資家救済制度は、金融仲介業者に過失があり、投資家に損失を負わせた際に行われる救済ツールの一例になります。