投資信託ファンド - 香港カラフルFP

投資信託ファンド

集団投資スキームとも呼ばれることのある投資ファンドや投資信託について見ていきます。

投資ファンドを通して同じような投資目的を持つ多数の投資家がその資金を一箇所に集める集団投資スキームの形式を取るのが投資信託ファンドです。そして、投資会社はその集まった資金を、株式や債券といった投資資産に分散したポートフォリオに移していきます。その見返りとして、投資家は投資会社が生み出す利益を得ることが出来ます。

投資家の様々なニーズに沿って組成されたファンドが様々とあります。株式ファンド、債券ファンド、金融市場ファンド、ベンチャーキャピタルファンドなどというように投資する資産クラスに応じた分類が投資信託ファンドでは行われます。

また、積極成長型ファンド、成長型ファンド、インカムファンド、バランス型ファンド等のように投資目的に応じた分類分けも行われます。

ファンドのいくつかは、特定の産業(例:テクノロジーファンド)、グローバルファンドやアメリカファンド、ヨーロッパファンド、極東ファンド、中国ファンド、香港ファンドなどといった地域を対象として組成されています。

投資信託ファンドの市場は大きく、米国の研究者は、その規模が世界で2009年第1四半期末において18兆米ドルを超えると見られています。香港においては、香港証券先物委員会 (SFC) が認可した投資信託ファンドの件数は、2009年6月時点で2,123となっています。

香港において、投資信託は規制により高いレベルで管理されています。証券及び先物取引法 (Securities & Futures Ordinance)において、香港証券先物委員会 (SFC) が認可していない投資ファンドの広告、勧誘、書類提示を一般向けに行うことは違反となります。また、証券及び先物取引法において、香港証券先物委員会 (SFC) が投資ファンドを含む集団投資スキームの認可を行う権限を与えています。

また、証券及び先物取引法 (Securities & Futures Ordinance)に続いて、香港証券先物委員会 (SFC)はユニット型投資信託とミューチュアルファンドに関する規範を発行し、ユニット型投資信託とミューチュアルファンドに関連する集団投資スキームの認可におけるガイドラインを定めている。関連する事項を次の項目で見ていきます。

ミューチュアルファンドとユニット型投資信託

投資信託ファンドは多岐に渡り、そのため、分類も難しくなっています。また、地域が異なれば、異なった名称で呼ばれることもあります。投資信託ファンドは一般的にミューチュアルファンドか、ユニット型投資信託として知られています。

ミューチュアルファンド

ミューチュアルファンドはもっとも簡素で一般的な投資ファンドの形態です。投資会社が設立され、他の企業に投資する目的を有します。株主のみを投資会社自身の唯一の投資家とし、株主である投資家の為に、投資会社は投資を行います。株主は直接に投資会社を保有し、投資会社が保有する金融資産を間接的に保有する形となります。

ミューチュアルファンドで設立される投資会社は取締役会を設置し、その取締役は株主により選出されます。一方、取締役会は専門的なマネージャーや管理会社を雇い、投資会社の資産を管理していきます。これらの管理会社は認可された金融機関であったり、保険会社であったりします。その管理会社自身がミューチュアルファンドを開始し、広めているビジネス主体であったりもします。個々で別々の組織であり、固有の取締役会を有するミューチュアルファンドであっても、その多数を管理する契約を管理会社は有することが出来ます。

ユニット型投資信託

信託はイギリスのコモン・ロー下における古い概念で、イギリス、オーストラリア、カナダやシンガポールといったコモン・ロー国家において認識されてます。また、香港においても採用されています。しかしながら、アメリカ、台湾、日本、フランスやルクセンブルグといった他の地域では、認識されておらず、代わりにミューチュアルファンドが採用されています。

ユニット型投資信託は信託の下に組成された金融商品です。ユニット型投資信託を組成するにあたり、投資会社は特定の株式を購入し、それを運用会社(委託会社)に寄託します。同じような投資目的を共有する投資家は各々の資金を一緒に集め、投資目的に合う資産への投資を行います。

償還出来る信託証書として知られる数多くのユニット型投資信託は一般向けに販売されています。これらの証書はその保有者が出資割合に応じて、運用会社にて保管されている株式の持分を有していることを証します。運用会社により受けとられる証券から派生する収入の全ては後で証書保有者に元本の支払いと同じように支払われます。

ユニット型投資信託を購入する投資家は信託期間の最後まで保有することは求められていません。代わりに、ポートフォリオに含まれている投資資産の売却価格を元に計算した価格で、そのユニットを信託に買い戻してもらうことが出来ます。この計算された価格は、純資産価値 (NAV:Net Asset Value)として知られています。

純資産価値は以下の数式で求めます。

純資産価値(NAV) = (総資産ー総負債) ÷ (発行済ユニット数)

1ユニット当りの価格が決められた後、運用会社はユニット買戻しの為に必要となる資金を調達する為に、保有する証券を売却することもあります。

オープンエンド型ファンドとクローズドエンド型ファンド

投資ファンドは投資家にその持分を売却し、その収入を使って、ファンドの投資目的に沿った資産と株式や債券を購入します。しかしながら、ファンドは立ち上げられた後にどのように運営されるかにより異なり、この点において、オープンエンド型とクローズドエンド型に分類されます。

オープンエンド型ファンド

オープンエンド型ファンドは資本が変動的となっています。既存のファンド持分は対象資産の純資産価値やその周辺価格で購入することが出来ます。一方、絶え間なく、新しく持分を投資家に売り出しもしており、純資産価値をベースにした価格で購入することが出来ます。

オープンエンド型ファンドの特徴は、投資する人が増える程、ファンドが大きくり、より多くの持分が発行されます。投資家がそのファンドへの投資を取り止めるとファンドは縮小し、持分が取り消されます。持分の価格はファンドが投資する対象資産の価値をベースとなります。

クローズドエンド型ファンド

クローズドエンド型ファンドは他の金融資産や企業に投資を行う事業を行う投資会社です。まず初めに資金調達を行う為に、一定数の持分を発行します。つまり、ファンドの規模が定まっているということです。最初の立ち上げの後、新しい持分はほとんど発行されず、買い戻されることもほとんどありません。その為、投資家の数に関係なく、持分の数が変わることがありません。

クローズドエンド型ファンドの持分を購入や売却を希望する投資家はセカンダリー・マーケット(2次市場)を通して売買する必要があります。これらのファンドはニューヨーク証券取引所、アメリカン証券取引所や香港証券取引所といった証券取引所にて一般的に取引されています。

クローズドエンド型ファンドの持分の価格は、ファンドで行われる投資の価値を反映しており、オープンエンド型ファンドのように取引価格が純資産価値と同じであるということはありません。購入希望の投資家よりも売却希望の投資家が多ければ価格は下落する傾向となり、純資産価値よりを下回るかもしれません。一方、売却希望の投資家よりも購入希望の投資家が多ければ、持分の価格は上昇傾向となり、純資産価値を上回るかもしれません。米国の研究では、米国のクローズドエンド型ファンドは純資産価値に対して、5-20%の割安で通常は取引されています。

クローズドエンド型ファンドは一般的に資産にあまり流動性がない資産のマーケットに投資を行います。例として、新興国の株式市場や不動産が挙げられます。これはクローズドエンド型ファンドの特徴によるものであり、極端な市場環境となっている期間に投資家が持分の買戻し請求を行い、その為に資金を調達する為に(不合理な価格で)投資対象資産を売却しなければならなくなる事態を防いでいます。

投資ファンドの費用と手数料

投資ファンドに関して、少なくとも2種類の手数料が存在します。1つ目は運営や販売に関する費用をまかなう販売手数料であり、2つ目はファンド管理会社に対して、その運用サービスの対価として支払う運用管理費用(信託報酬)です。

ノーロード

ダイレクトマーケティングを用いて、ファンド会社がユニットや持分を販売組織を使わずに投資家へ直接販売することがあります。この種の投資ファンドはノーロードファンドとして知られ、初期の販売手数料が徴収されません。ユニットや持分は純資産価値と同じ価格で投資家へ販売されます。しかしながら、ユニットや持分を一定の期間内に売り戻せば、信託財産留保額やペナルティを設けているファンドもあります。

販売手数料

投資ファンドは販売会社の力を通して販売される場合、ファンド会社は販売したユニットや持分に応じた手数料を支払う必要があります。これは販売手数料として知られ、次の形式に分類されます。
・フロントエンド型手数料
・バックエンド型手数料
・レベル型手数料

フロントエンド型手数料

フロントエンド型手数料では、投資家が持分やユニットをファンド会社から購入する時点で販売手数料が徴収されます。手数料は前金で一回きりとなり、購入価格の何パーセントかとして徴収されます。この種類のファンドは一般的にクラスAユニット/持分として知られています。購入時に1度かかるだけなので、長期投資家にとって魅力的な選択肢となっています。

バックエンド型手数料

バックエンド型手数料では、購入時点ではなく、ユニットや持分をファンド会社へ売り戻す時点において、販売手数料が徴収されます。つまり、投資家がファンド会社にユニット/持分を売り戻す際に、遅延販売手数料や償還費用が適用されます。

遅延販売手数料は純資産価値のパーセントで計算され、投資家がユニット/持分を所有する最初の数年の期間に適用されます。手数料は年数の経過とともに減少し、やがて不要となります。償還費用は純資産価値の一定の割合となるか、ユニット/持分の保有期間をベースとします。加えて、1%までのディストリビューション・チャージが1年毎に通常は適用されます。この種類のファンドは一般的にクラスBユニット/持分として知られています。最低5年の中期的な期間で保有する投資家にとっては魅力的なものとなっています。クラスBでは、数年経過後にクラスAに転換出来、年間払いのディストリビューション・チャージの支払いを以後免れることが出来るものもあります。

レベル型手数料

レベル型手数料では、投資家がファンド会社から購入する際に少額のフロントエンド型手数料を支払い、1年以内にファンド会社へ売り戻すと少額のバックエンド型手数料を支払うことが必要となる体系です。しかしながら、ディストリビューション・チャージが販売費用をまかなう為にここでも適用されます。この種類のファンドは一般的にクラスCユニット/持分として知られ、短期的な投資家とって魅力あるものとなっています。しかしながら、レベル型手数料は香港においては一般的なものではありません。

運用管理費用 (信託報酬)

販売手数料に加え、ファンド管理会社は、プロのファンドマネージャーが提供する投資とそのアドバイスというサービスに対する耐火として、年間費用として、運用管理費用 (信託報酬)を徴収します。運用管理費用 (信託報酬)は一定のパーセントで定められ、ファンドの市場価額に対して、通常は年間 0.5%から1%の間となっています。

ユニット型投資信託とミューチュアルファンドに関する規範において、支払いが必要となる全ての費用と手数料の計算水準や計算基礎を、年間ベースのパーセント表示で、明確に提示する必要があると定められています。投資管理アドバイスサービスに対する手数料の総計も開示されないとなりません。

達成した投資利益を基礎に徴収するパフォーマンス・フィーが徴収されることもあります。
もし、パフォーマンス・フィーが徴収される場合、次のようになります。
・年に1度を越える徴収はされない
・もし、ユニット/持分あたりの純資産価額が前回計算し支払ったパフォーマンス・フィーを越える場合のみ徴収

その他の費用・手数料

投資会社により徴収されることのあるその他の手数料
・投資家に対して提供される記録保管やサービスに対する管理費用
・(主に保証型ファンドに適用される) 保証費用
・信託費用
・保管管理費用

投資ファンドの長所

投資ファンドの長所を、いくつもある引用文から次の一つが上手くまとめています。
「自身だけの専門的アドバイスを購入出来る洗練された専門投資家だけに開かれた投資リターンへの限られた時間、限られた投資スキル、控えめな手段やアクセスを投資ファンドは提供する。直接的に株式や債券を保有するよりもリスクをより少ないものとし、規模の経済の効果も提供する。」

主要な長所のいくつかを次に挙げていきます。

投資の分散化

投資ファンドは投資の選択肢の寄せ集めを提供しています。成長、収入やその両方の組合せ、そして地元のマーケットだけではなく、国際マーケットにも投資する機会を与えてくれます。投資マネージャーは一般的には50から200かそれ以上の異なる証券でポートフォリを構築します。

実際に、投資家の資金をひとつのカゴに入れるだけではなく、多くのカゴに入れているのです。もともとは、大規模な機関投資家と富裕層の個人投資家だけが自分自身で分散化を図ることを出来ます。この投資の分散化を投資ファンドを通して、一般投資家にも出来るようになりました。

プロフェッショナルによる投資管理

投資ファンドによって、広範囲にわたる経済リサーチを絶えず行い、それをベースに売買の判断を行うプロフェショナルで熟練されたフルタイムの投資マネージャーへのアクセスを、投資家は手にすることが出来ます。マクロ経済状況、株式市況、利率、インフレーションや個々の企業業績を分析し、投資マネージャーはファンドの目的に一番合う投資を選択します。繰返しになりますが、大規模な機関投資家と富裕層の個人投資家だけがそういった専門投資マネージャーのサービスを受けていました。それが、今は投資ファンドが一般からもこの種の金融専門家にアクセス出来るようにしているのです。

投資成長の可能性

通常の預金よりも高く長期間のリターンの機会を投資ファンドは生み出してくれます。実際に、個人投資家が自分自身だけで行う投資で期待するものと比較の上でみる投資ファンドのパフォーマンスが投資ファンドの驚くべき伸びの理由の一つとなっています。もちろん、ファンドによりパフォーマンスが様々ですが、しかし、平均して長期的に見ると、株式ファンドの伸びはアメリカ経済の成長と並行しています。加えて、債券と金融市場ファンドは個々の市場の長期の動きを反映しています。

投資の簡便性

投資ファンドは簡単に購入することが出来ます。投資家はほとんどの種類のファンドを投資会社のライセンス保有する販売代理人を通して購入することが出来ます。販売する金融機関は投資家の財務的ニーズや目的の分析を手助け、適切なファンドを推薦します。現在では、香港のほとんどの商業銀行も自身の投資ファンドを設立したり、投資会社に替わって販売を行っています。

セカンダリー・マーケットが利用出来るかどうかと、ファンドの条件によりますが、投資家はその資金へのアクセスも有しています。全て、または一部の投資をどの営業日でも償還することが出来、もともとの投資費用に近いものかもしれませんが、その投資の現在価値を受取ることが出来ます。償還する投資の代金支払は一般的に数営業日に行われます。

グローバルマーケットへのアクセス

マーケットには外国人投資家によるアクセスを受付けていないところがあります。しかしながら、国際的な投資会社はマーケットが存在する国に地元企業として企業を設立することも出来、マーケットに投資を行うことが出来ます。こういった投資機会を得ることが出来ない投資家に対して、更なる投資機会を提供しています。

投資の柔軟さ

投資ファンドは投資家がその投資をコントロールする様々な特徴を有しています。投資家は自分の投資目的とリスク許容度に最も見合う投資の種類を選ぶことが出来ます。

投資の流動性

ほとんどの投資ファンドは直ぐに純資産価額に等しい価格で市場で売却することが出来ます。よって、大きく価格を損なうことなく、簡単に投資家はその投資を現金に換えることが出来ます。

投資の行い易さ

一般程度の財務資本を有する投資家が株式市場に投資しようとすると、端株しか購入出来ず、高い取引手数料になってしまいます。しかも、投資を分散出来ないという犠牲を払うことになります。投資ファンドが有する規模の経済により、分散投資を一般投資家でも出来るようになりました。

そしてまた、投資ファンドは小さな単位でも購入することが出来、より一般投資家にも手が届き易いものとなっており、10,000香港ドルほどから投資プログラムを開始することが出来ます。初回以後の定期積立投資は1,000香港ドルほどの少額で行えます。

費用の効率性

投資ファンドに投資するのは、ファンド購入時に5%までの手数料を徴収され、高くつくと感じている投資家の方もいると思います。しかしながら、この金額だけで、投資判断を行う分野に於いて、世界クラスの専門家が行うプロのサービスを利用することが出来るのです。しかも、投資会社は個人投資家では入手できないとても素晴らしいコンピューターシステムを用いていたりもしています。

また、投資家の資金を集め、まとまった量で取引するという利点を活かして、投資管理費用も大きく低減されています。

管理業務

株式の取引に掛かる支払いのやり取り、株式の名義変更、資産の保管保全、配当の受取りや株主割当発行の申請などといった投資ポートフォリオを管理する際に必要な管理業務を投資家が行う必要はありません。

保護

投資ファンドの資産は、一般的に管理受託者により保護されています。管理受託者は投資家の為に行動する責任を持って、投資家に代わって資産を保有します。また、資産保全の責任を負う一方で、投資目的に沿って投資が行われていることを確実にすることも、管理受託者の役割となっています。

投資ファンド事業は高い次元で管理監督がなされています。香港では投資ファンドは一般市場に投入する前に、香港証券先物委員会 (SFC)による認可を受ける必要があります。香港証券先物委員会 (SFC)の認可は投資商品の保証という意味合いではありませんが、定められた必要事項を満たして、認可がなれています。

最新の投資残高

ほとんどのファンドがビット・プライスとオファー・プライスと純資産残高を提示しており、新聞紙上でも毎日公表されているいる投資ファンドもあります。技術進歩により、インターネットを通して、情報が取得出来るようにもなっています。

利益の自動再投資

ほとんどの投資ファンドでは投資家が配当やキャピタルゲインを再投資して、追加でファンドのユニットや持分を追加費用無く購入させています。年数が経過すると、複利効果により投資家の資産価値は大きく膨れ上がります。

(他ファンドへの) スイッチの優遇

ファンド・ファミリー内では、全部または一部の投資を、投資家の財務的状況、投資戦術や変化に応じて、他の投資対象を有する異なるファンドに切り替えることが一般的に可能となっています。

投資ファンドの短所

投資運用費用

投資家に代わり、投資ファンドを運用するプロの投資マネージャーは投資ファンドからその報酬を徴収します。この費用は、投資家自らが投資運用する場合では発生しない費用です。

投資先の選択権がない

投資家が投資を行おうとするファンドの種類を選択出来るとはいえ、ファンドに組み込まれる個別の株式や債券の選択をするコントロールは出来ません。

株主としての権利がない

もし、投資家自らが直接に企業の株式を保有する場合、株主総会へ出席する権利を有し、重要事項に投票を行うことが出来ます。投資ファンドへの投資ではファンド内の個別投資に関連する権利は一切与えられません。

投資ファンド色々な関係者の役割

証券及び先物取引法 (Securities & Futures Ordinance)に準じて、香港証券先物委員会 (SFC) は、ユニット型投資信託とミューチュアルファンドに関する規範 を2003年4月に発行し、香港で一般投資家向けに提供される認可投資ファンドに関する認可基準と遵守義務事項を定めています。主要な項目をいくつか抜粋し、以下に表示していきます。

投資運用管理会社の役割

「認可された」投資ファンドは香港証券先物委員会 (SFC)に認められている投資運用管理会社を指名しなくてはなりません。投資運用管理会社は、香港内で、または香港から規制業務を行うにあたり、証券及び先物取引法の第5部に基づく適切なライセンスを得ているか、登録をしている必要があります。

これに関する投資運用管理会社に対する要求事項は以下の通りです。
・ファンド運用管理事業を第一の事業としている
・十分な財務リソースを有し、事業を効率的に運営出来、責務を果たすことができる。特に、発行済株式、払込資本および資本準備金が100万香港ドルか、それに値する外貨を有している必要があります。
・貸付規模が大きくない
・純資産残高を常にプラスで維持している
・香港証券先物委員会 (SFC)が受け入れ出来る監査体制を有する地域にある

投資運用会社の遂行義務事項は一般的に次の通りです。
・設立関連書類に基づき、ファンド保有者の利益の為だけにファンドを運用管理し、法律に基づき課せられた義務を果たすこと
・ファンドの記帳と記録を維持し、ファンドの会計書類とレポートを準備すること
・設立関連書類が公衆に閲覧出来る状態にすること

ファンド運用資産の受託者/保管管理人の役割

ミューチュアルファンドやユニット型投資信託として設立され、認可を受けている投資ファンドは個々に香港証券先物委員会 (SFC)が容認するファンド運用資産受託者(トラスティー Trustee)や保管管理人(カストディアン Custodian)の役割を任命する必要があります。ファンド運用資産受託者(トラスティー)は一般的な信託法により課せられる責務を遂行することが求められます。会社型ミューチュアルファンドの場合、保管管理人(カストディアン)の責任は保管管理契約といった設立関連書類に反映されます。

規範での概述のように、容認されるファンド運用資産の受託者/保管管理人は次のどちらかを満たしている必要があります。
・監督官庁からの監督が継続して行われている
・独立監査人を任命し、香港証券先物委員会 (SFC)と合意した内容で内部統制とシステムに対する定期的なレビューを受けており、香港証券先物委員会 (SFC)にレポートを提出している

そして、ファンド運用資産の受託者/保管管理人としての条件は以下の通りです。
・銀行法に基づきライセンス認可を受けた銀行
・上記条件を満たした銀行の子会社である信託会社
・受託者法に基づいて登録された信託会社
・香港証券先物委員会 (SFC)が容認する香港外にて設立された銀行または信託会社

上記に追加して、ファンド運用資産の受託者/保管管理人は独立監査人による監査を受けねばならず、発行済資本、払込済資本と資本準備金が最低で1千万香港ドルか相当額の外貨建てで有している必要があります。

ファンド運用資産の受託者/保管管理人の一般的な責務

ファンド運用資産の受託者/保管管理人は次の責務を果たす必要があります。
・ファンドの資産全てを設立関連書類に基づき、ファンド保有者の為に管理すること
・ファンド運用資産の受託者/保管管理人の名義で資産全ての登録を行うこと
・ファンド資産を構成する資産に関する代理人としての行動責任をもつこと
・設立関連書類に基づいたユニットや持分の販売・買戻しが行うように適切な管理を行うこと
・設立関連書類や規範の内容と矛盾しない限り、ファンド運用管理会社からの指示を執行すること
・設立関連書類に準拠した投資や借入上限に対する適切な管理を行うこと
・設立関連書類に基づいてファンド運用管理会社が運用を行ったかどうかについて、ファンド保有者に対してレポートを発行すること
もし、そうでなければ、ファンド運用資産の受託者/保管管理人自身が取った行動をレポートすること
・ファンドの買付け資金が払込まれるまで、ユニット/持分の証書を発行しないように適切な管理を行うこと

ファンド運用資産の受託者/保管管理人とファンド運用管理会社の独立性

ファンド運用資産の受託者/保管管理人とファンド運用管理会社は互いに独立していなくてはなりません。

もし、ファンド運用資産の受託者/保管管理人とファンド運用管理会社の親会社が同じであっても、次の場合、お互いに独立していると見なされます。
・両方とも大規模な金融機関の子会社である
・ファンド運用資産の受託者/保管管理人とファンド運用管理会社のどちらからが、どちらか一方の子会社でない
・ファンド運用資産の受託者/保管管理人とファンド運用管理会社の両社の取締役を兼ねる者がいない
・ファンド運用資産の受託者/保管管理人とファンド運用管理会社にて互いに独立して行動する旨の覚え書きを行う
・ファンド運用資産の受託者/保管管理人とファンド運用管理会社が法令により独立した行動するように求められている地域にて投資ファンドが設立されている

監査人の役割

運用管理会社やミューチュアル・ファンド会社の取締役は開始時、または欠員になった際に監査人を任命しなくてはなりません。

監査人はファンド運用管理会社、ファンド運用資産の受託者/保管管理人、またミューチュアル・ファンド会社の場合はその取締役から独立してなくてはなりません。

運用管理会社はファンドの年次報告書を監査人により監査されなくてはいけません。

名簿管理人の役割

投資ファンド、またはユニットトラストの場合のファンド運用資産受託者は保有者の名簿を維持管理しなくてはいけません。要求に応じて、香港証券先物委員会 (SFC)に名簿保管の場所を知らせる必要があります。