マクドナルドに食材不祥事 その顧客を香港式ファーストフード店がシェアを奪う - 香港カラフルFP

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マクドナルドに食材不祥事 その顧客を香港式ファーストフード店がシェアを奪う

香港マクドナルドが輸入していた上海福喜の汚染食材に対する疑惑があらわになり、消費者からの信用が失われた。今年上半期における香港のファーストフードの消費量の成長ぶりは飲食業全体の水準より高い。また、上海福喜による汚染食材事件によりマクドナルドがビジネスへの影響を受けたことで、香港式ファーストフード店は市場シェアを奪い取る機会を得ている。大家楽(0341)や大快活(0052)は昨年の香港地区の業績が同業他社比で勝っており、短期的に注意する価値はあると思われる。

中国国内から香港にやって来る旅行客である自由行旅客数の伸びが緩慢になり、また、香港における消費額も減少したことで、香港における飲食レストラン業の収益の伸びが明らかに衰えて来ているように見える。香港政府の統計によると、今年第2四半期の香港のレストラン収益は推定値で240.04億香港ドルで、3.7%増、価格変動による影響を除くと、0.9%の減少となっている。上半期の累計レストラン収益は3.6%増加し、492.15億香港ドルとなっている。

ファーストフードの消費は同業に勝る

しかし、レストランを種類別に見てみると、ファーストフード店の第2四半期の総収益は44.6億香港ドルで、前年比と前四半期比で5.7%と0.4%の増加だった。これはレストラン業全体の伸びよりも高く、上半期の累計総収益は89.03億香港ドルで前年比5.8%増だった。

マクドナルドは、汚染食材事件が発覚する前において、既にライバルのヤム・ブランズ・グループやバーガーキング等の同業他社に負け、マクドナルドが最近公表した第2四半期の利益は昨年同期の14億香港ドルから13.9億米ドルに減少し、市場予想よりも低かった。アメリカのマクドナルドも売上げが1.5%低下し、マクドナルドの競争力が徐々に失われていることを反映している。また、汚染食材事件はアジア太平洋地区での業績に影響を与えるものと見られている。

この他、最近の香港マクドナルドの事業も落ち込んでいる。中華レストランや茶餐廳では規模の経済によるメリットを享受出来ないこともあり、食品価格の値上圧力もかなり大きい。これにより、顧客が香港式ファーストフード店に足を向かせることになり、香港の二大ファーストフードチェーンである大快餐グループの大快楽と大快活の事業が短期的には上昇すると見られる。

ファーストフード消費量の伸びが同業他社よりも高く、香港ファーストフードで一番の大家楽は今年3月までの業績は予想を上回り、通期純利益が7.6%増の5.81億香港ドルとなった。営業額は9%増加し、69.9億香港ドル、その中で香港における営業額は10%増で55.89億香港ドル、中国エリアが9.8%増の12.37億香港ドルとなった。

大家楽は新ブランドで勝負に

留意すべきは、大家楽の香港における事業が僅か2.5%上昇せず8.85億であったが、同期の売上げが9%と大幅に増加したことだ。大家楽では多ブランド戦略を採っており、上海姥姥、巷仔見などといった新ブランドを投入することで、今年の売上げは更に伸びると見られている。

同時にずっと業績が芳しくなかった中国国内事業も日の目を見て、大家楽の上半期の中国事業の業績は38.6%も増加し、1.16億香港ドルとなった。売上げは4%増加し、中国国内事業が持続して改善されていることを反映したものとなった。大家楽の昨年の中国地区における支払金利前税引前利益率(EBIT)は3.4%増加の4%と上昇し、華東地区事業の損失縮小が貢献している。また、セントラルキッチンによる効率性も実現している。大家楽の目標株価は上方修正され、23.4香港ドルから26.2香港ドルとなっている。

大快活は中国国内事業がいまいち

一方、大快活は3月末までの香港での利益は18.6%上昇し、1.6億香港ドルとなり、同業他社を上回った。但し、中国国内事業はいまいちであり、黒字から1422億香港ドルの赤字に転落し、通期利益を大きく22.8%も減少させ、1.08億香港ドルとなった。

この香港ファーストフード2銘柄の業績を見ると、大家楽は中国事業の業績が引き続き改善すると思われ、ここ3年の株価は累積して50%近く上昇している。一方、大快活の株価は業績発表の後に大幅に反発しているが、過去2年は15.6香港ドルから16.9香港ドルの狭い間を上下しており、目下の中国国内業務がまだ活躍していないことを考えると、短期で更に上昇する可能性は低いと思われる。

中国国内からの旅行者消費減少で真っ先に影響を受けるのはホテル

香港のレストラン消費は昨年第4四半期で天井に達し、その後減少、レストランの総収益は連続して第2四半期も減少し、ファーストフード店だけが市場全体に反して増加した。レストラン消費額の40%を占める中華レストランの売上げが減少し、今年第2四半期の収益は僅か107.89億香港ドルで、第1四半期に比べ7.1%も下落した。

中華レストランにはホテルダイニング、茶餐廳などを含み、消費額は一般的にファーストフード店よりも高い。中国からの個人旅行者が消費額を減少させ、中華レストランがその影響を先に受けてしまう。また、香港は既に成熟市場であり、市場の自然成長率は高くないが、店舗家賃や人件費費用の圧力が持続して上昇しており、今年第1四半期における飲食レストランサービス業の給料水準は2013年第4四半期に比べて6.4%も急騰している。増加幅は同期の飲食消費の伸びを上回っており、運営コストを差し引いた後では、中華レストランではマイナス成長が実際には出現しているかもしれない。

翠華の高評価維持は難あり

香港で上場している多くの飲食レストラン銘柄の今年の業績と株価は思い通りなものではない。翠華(1314)の3月末までの利益は20.4%上昇の1.56億香港ドルとなったが、年初から今日までで株価は40%を超える下落となった。営業額の伸びが出店速度を下回り、一株当り利益も減少した。株価が昨年反転上昇した後、利益成長はその高い評価を支える程でない、ということを表している。

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