中国国家スポーツ隊のスポンサーを奪取 大衆化路線で安踏(ANTA)は李寧(LINING)を圧倒 - 香港カラフルFP

Home »  マーケット・ニュース »  中国国家スポーツ隊のスポンサーを奪取 大衆化路線で安踏(ANTA)は李寧(LINING)を圧倒

中国国家スポーツ隊のスポンサーを奪取 大衆化路線で安踏(ANTA)は李寧(LINING)を圧倒

スポーツ用品の安踏体育用品(2020 ANTA SPORTS アンタスポーツ)が先週にほぼ完璧に近い中間業績発表を行い、また、もう一つの吉報として、李寧(2331 LI NING リーニン)に代わって、中国国家スポーツ隊のスポンサーとなり、そのブランドが優勢になるのは明らかである。安踏体育用品CEOは「全ての企業が低い谷の底から出れるわけではない」と言う。一般大衆に向かった方向を定めていることが鍵になっていることは明らかだ。同社株は先週の業績発表後、マーケットとは逆に好調となり、最高値を更新、いくつかの銀行により今後の見通しが良いという評価を受けたが、この数日の上昇がかなり急であったこともあり、調整を待ってから、買い入れるのが良いと思われる。

安踏は先週今年6月末までの中期業績を発表し、営業額が22.4%増の41.21億人民元、売上総利益率は4%増の45.1%、株主帰属利益が28.3%増の8.03億人民元の黒字で、一株当り配当が0.25香港ドルとなり、昨年同期の0.19香港ドルに比べ、28.2%増となった。しかし、更に株主を喜ばしたのは同社株価が既に昨年中期に8香港ドル前後に回復した水準から、一気に先週金曜日の終値で14.7香港ドル、最高値で14.94香港ドルとなり、3年ぶりの最高値となった。

安踏(ANTA)は李寧リーニンのポジションを奪い、業界トップへ

安踏体育用品の業績発表の1日前に、安踏と旬を過ぎた業界リーダーである李寧は栄光と恥辱が相見得た。それは安踏が中国国内メディアに中国国家スポーツ隊スポンサー企業になったと公表し、李寧の長年のポジションを奪い去ったからだ。企業である李寧のトップである李寧氏本人はスポーツ王子と呼ばれており、過去において、李寧ブランドは中国国家スポーツ隊を長年23年にわたり、スポンサーし、双方の協力は外部から見ても至極当然のことに見えた。今になり、時代は変わり、安踏が中国オリンピック委員会の協力パートナーであるだけではなく、19にも及ぶ国家選手団のスポンサーとなり、業績も遥かに李寧を超過し、中国国内におけるスポーツ用品の業界リーダーの位置に収まった。

安踏のCEOによると、安踏は低迷していた谷から抜け出すことに成功したと思っており、それは一般大衆が換えるポジショニングが正しかった、ということであり、同時に中国国内では一人当たりスポーツ靴を0.5足保有しており、発展地域においては出遅れており、成長する余地はまだ大きいと捉えている。今年はスポーツの年であり、既にロシア・ソチで開催された冬季オリンピックに参加した中国スポーツ代表団のスポンサーを務め、多くのトップアスリート、NBAプレイヤー等とも契約を交わした。上半期の広告宣伝費が営業額に占める比率は0.9%増の10.8%となった。ただ、この上昇は想定内であり、全体の財務成績に影響は与えないだろう。下半期においては、広告宣伝支出は上半期と大差なく、業績に対する影響は大きくないと思われる。

かつての業界トップ、李寧(リーニン)の回復スピードは遅い

しかし、ライバルとなる一方の李寧は利益警告を発し、6月末までの上半期で損失が昨年同期の1.84億人民元から少なくとも5.5億人民元に拡大すると予測しており、この中で営業赤字は3億人民元となっている。2008年の北京オリンピック大会において、李寧氏本人が聖火点灯の儀式に現れ、中国のスポーツ精神を代表し、間接的にブランドの宣伝も行い、当時が李寧のもっとも輝かしい時期だったかもしれない。

この後、盲目的に店舗数拡大を行い、卸売りモデルを取り、管理が甘く、在庫を積み上げ、また、ブランドロゴなどを変更し、高くもなれず、安くもないという曖昧なポジショニングとなり、業績が徐々に下り坂となった。

李寧は2012年に復活への道のりを開始し、昨年に経営陣はもっとも厳しい時期は過ぎ去ったと表明したが、李寧の回復スピードは安踏に比べて、明らかに遅いものである。

李寧は回復の期待はあるが、業績が好転せず、株価に変動はあるが、上昇はなく、利益警告が発された後に1来の最安値4.31香港ドルを付けた。

安踏(ANTA)は既に高値に達し、後追いは無用で様子見

安踏は同業の中でも率先して伸びているだけではなく、データ指標の各項目も回復ぶりを示しており、今後の見込みは良いと見られている。しかし、安踏の株価は既に大部分の好材料を織り込み済みとなっており、安踏の業績が予想よりも良いとは言えども、株価が近日急騰しており、再上昇の余地は限りがあり、また、受注の強い伸びも維持し難いと思われ、目標株価は14.7香港ドルで様子見と見ている。

安踏の業績はほぼ非の打ちどころの無いものであり、今年第2四半期の売上が伸び、第1四半期に比べ、二桁成長し、来年第1四半期の受注数が二桁の伸びをするというのが嬉しい知らせであった。しかし、同社の成長は既に天井に達しており、同業他社の業績を見ると、小売業の勢いが弱く、スポーツ用品マーケットのファンダメンタル面において課題に満ちており、また、既に株価が急騰したことから、これから高値を追うのは差し控えたい。

香港カラフルFP
さあ、自分年金をはじめよう!
今日から始める海外投資講座