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滬港通効果でひたひたと資金流入 中国国内銀行で強い投資ポートフォオを組み立てる

中国国内銀行はここ2、3年はにマーケットに対してアンダーパフォームとなっていたが、ここ半年で底から反転した。先月の中期業績発表の後、滬港通(上海・香港ストックコネクト)の開始が間もなくと、その勢いを強め、4大銀行の株価は52週高値に近づこうとしている。中国経済の成長が減速し、地方債の難題を抱え、資産内容についてはまだ改善が見られず、中国国内銀行に株価上昇の余地は限りが有る。しかし、配当利回りは6〜7%あり、持続保有を妨げる程のものではない。中長期的にインカムゲインを得る投資資産としては、資産内容が比較的良好な中国工商銀行(1398)や中国建設銀行(0939)を選ぶことが出来る。

中国国内銀行の過去半年の反発は顕著なもので、4大銀行だけで上昇幅が10%を超えている。中国国内銀行は今年3月から4月にわたり、反撃を開始した。その主要要因は低くなった評価と高い配当利回り、そして、滬港通(上海・香港ストックコネクト)により香港株式市場に資金が新たに流入し、恒生指数(ハンセン指数)を25000ポイント超まで上昇させ、指数を大きく構成する中国国内銀行株式も自然と他の株式と同様に上昇してきた。

4大中国国内銀行は8月末に貸付急増

この他、先週のメディア報道によると、4大銀行の8月最終週の新規貸付金額が1100億人民元あまりに達し、7000億人民元の貸付規模に回復した。これが4大銀行の株価上昇を刺激し、52週高値に挑戦するようになった。しかし、香港で上場する中国国内銀行13行が業績を発表したが、損失とならないに過ぎなかっただけのものだった。都市商業銀行と農村商業銀行を除いて、全国的商業銀行9行の利益成長は減速しており、不良債権も倍増している。また、減損引当も大幅に増加しており、中国国内銀行の資産内容が引き続き悪化していることを反映している。

全体的には、大型国内銀行の業績は中小銀行よりも良いものであり、上半期の利益成長が10%を超える中国国内銀行は、招商銀行(3968)、中国農業銀行(1288)、中国銀行(3988)と民生銀行(1988)とあり、その伸び率は15.94%、12.65%、11.15%と11.40%としている。一方、光大銀行(6818)、交通銀行(3328)は僅か6.22%と5.60%の成長だった。

利益面でいうと、第2四半期だけで、中国工商銀行が一番多く稼いでおり、次四半期の利益は747.98億人民元であり、前年比7.46%増、前四半期比で2.04%増となり、前四半期比で唯一利益成長した大型国内銀行である。半年で計算すると、中国工商銀行は純利益が1481億人民元で7.05%増である。

純金利差(スプレッド)では、中国工商銀行と交通銀行だけが金利差を広げた。その内、中国工商銀行の次四半期の純金利差は前四半期比で4ポイント上昇し、2.64パーセント、上半期の金利差は2.62パーセントで、5ポイント差を拡大した。

事業面では資産内容の悪化に直面

しかし、マーケットの焦点は中国国内銀行の資産内容に依然とある。中国国内銀行の通期利益が1桁水準に落ち込むと心配するアナリストもいる。国内銀行を分析する上で共通のテーマがあり、それは、資産内容の悪化、不良債権と延滞債権の急増である。製造業と不動産業が弱くなり、中国国内銀行の資産内容が更に悪化すると予想されている。これは、貸付増加と利息差という業績にとっても好材料を相殺することとなり、中国国内銀行は持分を減らす方向が良いと思われる。

中国銀行監督管理委員会が公表したデータによると、今年上半期の全体の不良債権が1000億人民元を超え、昨年の通期の金額を超えている。これは、銀行業全体の資産内容が悪化していることを示しており、これにより、中国国内銀行の中期業績もぱっとしないものとなっている。4大銀行全体の不良債権金額と不良債権率は2倍となっている。

中国銀行の状況悪化は明らかで、不良債権金額は第2四半期において、3月末比で6.89%増加、不良債権率は4ポイント上昇したが、まだ幸いなことに1.02%の健全水準にある。中国工商銀行はこれらの項目では比較して優れており、不良債権金額と不良債権率もその他の国内銀行と比べても低い。不良債権率は昨年末の0.94%から0.99%に上昇したが、大型国内銀行の中ではもっとも低い。

中国銀行株は高値で持分を減らすべき

中国国内銀行の見通しについては、中国経済が昨年から減速し、産業の実態が更に重視されるようになってきている。また、反腐敗キャンペーンも続いており、中長期的に中国国内銀行にとって難しいものとなろう。またであるが、国内銀行の不良債権と自己資本比率は未だ改善を見せておらず、直ぐには解決とならないものである。もし、中国政府がこれらが徐々に問題として浮上することを容認するのであれば、影響を受けない国内銀行はないと思われる。その為、既に中国国内銀行の株式を保有しているのであれば、高値に入った時に手放しておくことが良いと思われる。

中国国内銀行の株式というのは、大して重要ではないが捨てられないものみたいであり、現時点においてセールスポイントに欠けており、現時点で持ち高がなければ、買い入れることはお勧め出来ない。むしろ、値上がり期待が出来る中国資本の証券会社株式の方が良い。

中国国内銀行の配当利回りは6〜7%であるが、国内銀行の株価が下落すると、利息収入では損失となる包末伊がある。その為、公共株やリートの利回りも悪くなく、動きも相対的に安定しており、利息収入を得る投資商品としては、より優れているものと考える。

4大銀行と交通銀行の上半期の純利益は平均で約9%の成長で、市場予測と似たものであった。しかし、5行併せての不良債権金額は4230億人民元であり、2割増加している。中国の経済成長が安定しておらず、国内不動産市場も難局に面しており、国内銀行の不良債権比率と金額も引き続き増加すると見られ、業績の顕著な改善は難しいと予想される。

この中から敢えて選ぶのであれば、大型国内銀行株であり、その中でも中国建設銀行と中国工商銀行は比較的良く、1級自己資本比率も比較的高く、一方、中国農業銀行はその資産内容が比較して悪いものとなっている。国内銀行の株価が大きく上昇するのは容易ではないが、純利益も約1割増加、中国経済も底を打つと見られており、世界的に銀行業の中で株価収益率(ROE)が最も低い。この他、配当利回りが6〜7%あり、人民元定期預金よりも高い利回りであり、中長期で利息収入を得る投資には向いているかもしれない。

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