マカオカジノ株で銘柄探すなら長期的展望が必要。 - 香港カラフルFP

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マカオカジノ株で銘柄探すなら長期的展望が必要。

先週金曜日にマカオカジノ銘柄は一年来の安値を付けた後、全面的に反発した。しかし、カジノ業界の経営環境は悪化しており、ファンドと機関投資家が大挙して撤退している。株価が高値から3割以上下落すれば、ファンダメンタル面の悪化に伴い、株価は反発はあるが、上昇はしない状態になると予想される。マカオカジノ銘柄は投資銀行などにより評価を落とされて始めているが、それは第一歩であり、今後、次々と予想株価の引下げが出てくるだろう。

マカオカジノ銘柄は夏のピークシーズン到来にも関わらず、盛上がることが出来なかった。カジノ収入は引き続き軟調だった。マカオ8月のカジノ収入は6.1%下落し289億マカオパタカ、3ヶ月連続の下落であり、予測よりも悪い結果であった。今年の8ヶ月累計のカジノ収入は8.1%上昇し、2504億マカオパタカで、こちらも同様に予測よりも悪い結果となっている。9月度のカジノ収入は更に17%から21%下落し、2007年来の最大の下げ幅になると予想されている。また、今年通期におけるカジノ収入はゼロ成長となるだろうとも予測が出ている。

もうやって来ないマカオカジノの高成長

6大カジノ銘柄の中で、澳門博彩(0880)は昨年10月の時点で既に天井となっており、その他の5銘柄も今年1月まで耐え忍び、相次いで最高値をつけた後に下落している。株価は52週最高値から30%以上落ち込んでおり、中でも新濠博亜(6883 メルコクラウン)は44%も落ち込み、もっとも落ち込んだマカオカジノ銘柄となっている。先週金曜日に1年来の最安値を付けた後、マーケットに追随し、反発した。しかし、4つの利益低下要因がある影響で、マカオカジノ銘柄株式は今年、来年と反発しても、上昇がない動きになると予測される。

経営面から見ると、マカオカジノ銘柄は困難が積み重なっている。中央政府が中国人のマカオでの滞在日数を短縮する等の措置、反腐敗運動の範囲拡大などがマカオ株式の利益の大部分を獲得するVIPカジノ事業に大きく影響している。また、中国国内経済の疲弊もあり、マカオまで出かけ消費する旅客も減少、一般カジノホールにおける収入においても減速感が出て来ている。

次に、大型カジノではまだ建設拡大をしており、今後2、3年でマカオのホテル客室とカジノテーブル数は倍増すると予想されている。これにより、供給過剰となり、過当競争が生じる可能性がある。また、新規プロジェクトは多額の資本支出を要し、マカオカジノ企業のキャッシュフローと財務状況に更に大きな圧力を与えるものと予想されている。経営コストについては、多くのカジノ従業員が賃上げを要求しており、また、新規プロジェクトに更に多くのスタッフを雇わなくてはならず、経営コスト全体の増加を引き起こすと見られている。中でも、金沙中国(1928 サンズ)の従業員福利厚生費は収入の10%を超過しており、憂慮の声も聞こえている。

ファンド撤退で響き渡る警告

上記のあげた経営環境悪化の要因を除いても、マカオカジノ銘柄は現在最大のリスクが潜んでいる。資金が既に大挙して離れてしまっていることだ。カジノ株を専門にする投資家であるアメリカの投資ファンドWaddell&Reed社は今年1月にマカオカジノ株が天井をつけた際に、香港証券取引所に対して、銀河娯楽(0027 ギャラクシー)の持ち株を7%まで行かない水準に引き下げた旨の報告書を提出した。このファンドは昨年の株価が高値圏にある時から徐々に持ち高を減らしていたと推測される。これはマカオカジノ株から大規模に資本が撤退するシグナルが鳴り響いていることを意味している。投資ファンドが年初の高値で利益を確定し、投資銀行は合わせたかのように、次々とマカオカジノ株の評価を下げてきている。現在、マカオカジノ株が株価を下げて来ている段階で、個人投資家が反発に賭けてみても、その通りに動くとは考え難い。

注意しておきたいのは、投資銀行が揃って、今年、来年におけるマカオカジノ株の見通しが悪いとしておきながらも、いくつかの投資銀行はまだ多くのマカオカジノ株銘柄を「買い」の評価を維持していることだ。これは、見通しが更に悪化すると、高値から40%近い時価総額の株式が蒸発し、更なる株価下落のリスクがあるということである。

マカオカジノ株で最も重要な評価指標の一つが、企業価値 (EV) をEBITDAで除したEV/EBITDA倍率である。2013年の20倍を超える高水準から、大幅に落ち込み、現在は過去5年平均の水準と変わらない。しかし、金沙中国(1928 サンズ)や永利澳門(1128)などの香港市場上場時はマカオカジノ市場が急速成長していた時期でもある。その為、過去5年の範囲を参考に評価するに値するかどうかは、確認しておく方が良いだろう。特に中小カジノ株のEV/EBITDA倍率も10倍より低く落ち込んでいる。もし、業界の利益成長が悪化すれば、中小カジノ株の大型カジノ株に対する割引度合いも収斂されるかもしれない。

ファンド資金が去り、投資銀行が評価を下げる中、反発を期待して新たにポジションを持つ個人投資家だけが唯一の期待となっている。マカオカジノ銘柄の株価見通しは良くなく、カジノ企業があきらめ、新規プロジェクトへの投資を減速するか、中止して、やっと、マカオカジノ銘柄は底を打つと思われる。

マカオカジノ企業 9/24 終値 52週最高値 52週最高値
からの変動(%)
2015年予測
EV/EBITDA倍率
2015年予測
PER
銀河娯楽
(0027 ギャラクシー)
48.05 84.50 -43.14 10.60 13.86
金沙中国
(1928 サンズ)
42.55 68.00 -37.43 11.48 13.13
永利澳門
(1128 ウィン)
23.35 38.80 -39.82 13.71 16.26
澳門博彩
(0880)
15.62 28.00 -44.21 6.50 10.28
新濠博亜
(6883 メルコクラウン)
69.05 126.80 -45.54 9.91 15.87
美高梅中国
(2282 MGM)
22.45 36.15 -37.90 10.90 13.11
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