世界的な成長鈍化の脅威 中国政府の資金供給で内需株が反転 - 香港カラフルFP

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世界的な成長鈍化の脅威 中国政府の資金供給で内需株が反転

世界的に経済成長が鈍化する懸念が出て来ている中、アメリカ株は量的緩和終了の状況に向かっている。一方、中国政府はずっと資金供給を行っており、A株が相対的に勢いを強めている。海外市場の影響が比較的少ない内需株が手堅い。中でも、国内不動産会社株は緩和措置の恩恵を受け、最も投資に良いと思われ、業界内でも優良大型国内不動産会社株を選びたい。同時に、個別銘柄として、スポーツ用品と乳飲料製品企業のトップ銘柄も後に続く潜在力を有しており、短期での投資も考えてみたい。

マーケットではアメリカにて来年中の利上げを予想しているが、アメリカ経済はまだ弱く、利上げ時期を遅らせ、9月になってようやく利上げを行うのではないかという分析もある。利上げ時期の予想に関わらず、現在におけるアメリカ株式は既に高値から下落し、ダウ・ジョーンズ工業平均指数は今年9月19日に17350ポイントを付けた後、その勢いは続かず、ここ3ヶ月において4%を超える下落となった。

国際通貨基金IMFは成長予測を下方修正

その下落の原因はというと、マーケットでは世界経済が更に鈍化すると懸念していることにある。国際通貨基金(IMF)が先だって発表した世界経済の成長予測では、3ヶ月前の3.4%から3.3%、来年の経済成長も4%から3.8%に下方修正された。実際に、国際通貨基金(IMF)は今年になり既に3度の世界経済成長予測の引下げを行っており、また、ユーロ圏も今後6ヶ月で30%の確率で衰退に陥ると見ている。

しかし、国際通貨基金(IMF)の中国の経済成長予測は3ヶ月前と同じで、今年の経済成長は7.4%としており、これは中国政府の目標と大きな差はない。また、来年の経済成長予測は7.1%としている。ファンダメンタル面から見ると、中国がこの頃発表した経済データは満足出来るものであった。8月度の輸出入成長は予想よりも良かった。中国税関総署の発表では、今年9月の輸出は15.3%増の2136.87億米ドルで、19ヶ月で最高の伸びであった。輸入は7%増の1827.45億米ドルで、2ヶ月連続続いたマイナス成長の局面を脱した。

また、中央政府は資金量的緩和を続けている。中国人民銀行では先週リバース・レポ金利を10ポイント再び引下げ、3.4%とした。インフラ建設と住宅ローンが動き出したことを受け、9月度の国内新規貸出は8572億人民元に達し、マーケット予想を高く上回り、10年来における同期での最高値となった。

住宅ローン緩和 販売が回復上昇

これにより、最近の中国株式市場は海外市場より勝ったものとなっており、上海・シンセンCSI300指数はここ3ヶ月で13%を超える反発をしている。一方、香港株式はセントラル占拠デモの影響を受け、恒生指数(ハンセン指数)では短期の動きに制限が出て来ている。総合的に見ると、中国資本企業の株式は短期的に変動に対して動じない銘柄であり、特に国策の恩恵を受け、海外の影響をあまり受けない内需株、例えば、国内不動産、乳業、食品、スポーツ用品と百貨店株などをこの機会に取り入れたい。

内需株の中で、国内不動産企業株は最も投資に適していると考えられる。それは、株価収益率(PER)が比較的低く、また、業界のトップ企業にしておけば、より安全であり、大型国営企業はより高く評価出来る。この点から、中国海外(0688)と華潤置地(1109)が比較的安全と見られる。しかし、株価変動は大きく、現在の株価は若干高値かもしれない。中国海外(0688)は出来れば20香港ドル以下、華潤置地(1109)は16.5香港ドルを下回れば、買い入れたい。

中国国内の平均不動産価格は連続5ヶ月で前月比で下落しているが、不動産購入に関する緩和措置が相次いで出されている。国内不動産企業にとって、最近の最も良いニュースは、中国人民銀行と中国銀行業監督管理委員会が国慶節前に住宅ローンの緩和に関する通知を発表したことだ。その中で、2軒目の住宅を購入する際の手付金金額の引下げと利率の優遇が含まれている。また、その後、北京でも住宅購入規制が取消されるというニュースがマーケットで流れ、これらが中長期的に中国不動産に良い見通しを与えるものとなっている。

しかし、中国国内不動産の販売数の差が大きいことに注意をすべきでもある。今年の当初9ヶ月の販売達成率は2、3割から7、8割と様々となっている。それぞれの企業では経営者において問題が出ており、その為、透明度の高い比較的大型の不動産企業、例えば、中国海外や華潤置地を選ぶ方が良いと考える。だが、これら大型不動産企業株に資金が流入しており、調整を待ってから、買い入れるのが良いと思われる。

2軒目の住宅購入の手付金引下げは、住宅市場で取引件数の回復上昇をもたらす助けとなり、国内不動産企業の株価を安定させると思われる。住宅買替プロジェクトをディベロッパーである万科企業(2202)、世茂不動産(0813)、華潤置地や龍湖地産(0960)等に特に恩恵があると考える。しかし、国内不動産の販売はまだ成長鈍化から下落となっており、同時に、政策により左右されるものである。その為、短期の反発を試してみるだけが良く、負債が比較的に低い銘柄が良いと思われる。

スポーツ用品企業 安踏から特歩・361度へ

好調で突出している内需業界のもう一つはスポーツ用品企業株である。その理由の一つは、販売注文が改善しており、中でも安踏(2020)は過去3ヶ月で累積して約36%上昇しており、マーケットを遥かに凌いでいる。しかし、現在の株価水準で安踏を買い入れるのではなく、16香港ドル以下まで調整があってからにすると良いと思われる。また、その他のスポーツ用品企業株はまだ在庫問題に取り組んでおり、まだ消化中であると言える。

安踏の業績は業界で一番秀でたものであるが、株価は高止まりしており、株価評価を同業他社と比べると、既に高いプレミアムが存在しているといえる。その為、安踏を高値で追わず、特歩(1368)と361度(1361)に注意をしておきたい。この銘柄に資金が追って流入する可能性があるからであるが、短期保有だけにとどめておきたい。361度は先週金曜日(17日)に第3四半期の営業概要を発表した。既に24ヶ月以上営業している3916店舗の業績では、販売が第3四半期で4.7%増加、中でも靴製品の販売改善が突出していた。

食品・乳業企業は激しい競争

一方、米国株は高値圏にあり、資金は流出し、アジア・マーケットに移って来る可能性がある。中国A株市場は向上すると予想され、海外の影響を比較的小さい内需株が良いと見られる。国内不動産企業株の他に、乳業の筆頭である蒙牛乳業(2319)は考えておきたい。蒙牛の株価は30.64香港ドルで底を付け反転し、現在は強いサポートがある水準にある。もし、32香港ドルに近づいたら、買い入れたいところだ。

乳業銘柄においては、輸入のパック牛乳の数量が大きく増えており、国内の乳業製品価格に営業を与えている。また、食品や乳業企業は海外の影響を大きくは受けないが、その魅力は一般的なものであり、特に大きなセールスポイントが見当たらないと感じる。

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