来年に上昇が見込まれる新興国ハードカレンシー建て債券 - 香港カラフルFP

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来年に上昇が見込まれる新興国ハードカレンシー建て債券

国債のここ1年は強い勢いを持続し、利回り(イールド)が上昇し、債券価格の下落を予想していたアナリストにとっては意外なことであった。2015年を展望すると、世界の主要中央銀行の通貨政策は段々と二極化してきており、債券投資のパフォーマンスに影響を与えるものであり、価格評価と収益はまだ魅力的な新興国マーケットのハードカレンシー建債券には、より留意をしておきたい。

各国の中央銀行は、2008年の世界金融危機の後、金融量的緩和を行い、経済を刺激し、投資マーケットにおいて、数年にわたる復興時代をもたらした。超低金利の環境において、投資家は収益を追求する為に、安定した利息支払を行う債券を求め、過去数年において、債券市場の上昇持続をもたらし、多くの債券の価格評価は既に明らかに高くなっている。

先進国よりも遥かに良い成長が期待出来る新興国

しかし、中央銀行の通貨政策と世界各地の経済成長の勢いがバラバラに上がってきたことで、投資マーケットは、まさに分裂の時代となっている。地域や産業、または債券発行体毎に、債券の見通しに大きな差も出現してきている。

ブラックロック社とトムソンロイター社のデータによると、11月末までにおいて、日本、ドイツとアメリカの国債の価格評価は既に明らかに高い水準にある。一方、米ドルで計算した新興国市場のハードカレンシー建て債券は相対的に安値にあり、イールドも魅力的であり、上昇が期待できる。

新興国市場は既に世界経済の成長を牽引する役割を担っており、近年の成長は減速してきているものの、まだ世界経済成長の主力となっている。国際通貨基金IMFが今年10月に発表した「世界経済の展望」において、世界経済成長の予測を下方修正しようとも、新興国と発展途上国の経済体は今年、来年の2年の成長予想をわずかに下方修正しただけで、各々4.4%と5%とした。アジア新興国と発展途上国の経済体の成長予測は、6.4%から6.5%と逆に上方修正し、来年の成長は6.6%まで加速すると見ている。これに反して、先進国の市場成長は明らかに劣るもので、今年と来年の2年における成長はわずか1.8%と2.3%と予想している。

もちろん、米ドル高は持続し、新興国マーケットの通貨が圧力を受けることを免れることは難しいだろうし、新興国政府と企業の米ドル建て債務の負担もある。しかし、新興国市場の政府と企業の信用状況は、過去20年来で明らかな改善がなされている。現在の新興国マーケットのハードカレンシー建て債券の大部分が投資適格の格付にあり、価格評価と利回り(イールド)も相対的に魅力的な水準にある。収益を求める投資家に多くの機会を提供しており、米ドルで発行するアジア企業の社債には期待できる。

新興国市場のローカルカレンシー建て債券においては、米連邦準備理事会(FRB)による量的緩和政策の終了に伴い、通貨安の影響を受け易く、投資家は関連リスクに留意する必要がある。

アメリカのハイイールド債にも留意

また、ちょっと注意しておきたいのは、各新興国市場の環境に異なるところがあることである。アメリカで来年中頃かと言われている利上げの開始、石油等の商品価格の下落などに直面しており、多くの新興国国家における来年の改革実現といった要素も有る。各国の状況の違いは更に明確なものとなってきている。例えば、ユーロ圏周辺国とアジア新興国市場には利下げにより経済に刺激を与える余地がある。反して、ブラジルとロシアは利上げを行う必要があるかもしれない。これらを考慮すると、新興国マーケットにてハードカレンシー建て債券に投資を行う際にも、よく選んで投資する必要がある。

新興国市場のハードカレンシー建て債券から適切な投資先を探し出す他に、2015年の債券マーケットにも他の投資チャンスがある。アメリカのハイイールド債は、経済環境が改善される恩恵を受け、企業のバランスシートが強くなり、デフォルト率が低くなる環境で、利上げに対して敏感である必要性が下がり、選択肢の中に入れても良いかもしれない。

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