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アジア新興国は原油低下による勝者となりえるか

国際原油価格が昨年中頃から急転し、世界の投資市場を震撼させ、株式市場の直前の高値から落ち込むこととなった。今年の原油価格は持続して変動があるものの、投資機会は生じると見る。多くの新興国がエネルギー消費大国であり、低い原油価格が新興国の株式に魅力を加えることとなる。

過去数年来の期間、原油価格は大部分の期間、相対的に狭いレンジで推移していた。ブランド原油はバレル90米ドルから110米ドルの間で上下するのがほとんどであった。その状況が昨年夏の終わりから急転直下となった。

世界的な需要の減退、アメリカの石油産出量の激増、中東からの異常に強気な石油供給という3つの要因が影響し、原油価格は昨年秋に大きく下落した。2014年下半期だけで45%の急落であり、2015年始めに入ってもまだ底値をさぐっている状況である。先月末になり、ようやく実質的かつ持続的な反発を見ることが出来るようになったが、原油価格はまだ昨年中頃よりも遥かに低い水準にある。

原油価格が10%下落すると、世界経済成長は0.2%増加

健在のトレンドを見ると、今年の原油価格は引き続きの変動は免れ得ない。エネルギー価格の変動が増加すると、また別のショックを引き起こしかねない。しかし、原油価格の下落は世界経済にとって有利となる。原油価格が下がることで、西洋諸国の消費者にとって、事実上の減税に等しい。また、多くの新興国市場にも恩恵をもたらし、特にエネルギー補助をを行っている新興アジア国にとって恩恵がある。

国際通貨基金(IMF)の先だって予測では、原油価格が10%下がると、世界経済のGDPが0.2%増加すると推測されている。原油価格が昨年夏の高値から大きく50%近くも下落したことを考えると、2015年の世界経済は大きな成長原動力を得たと期待できる。

また、今年、来年の2年の世界経済成長予測は再度下方修正されたが、世界経済成長はまだ昨年の3.3%から今年は3.5%まで上昇、来年は更に上昇し3.7%成長と予測されている。

原油価格の下落は、新興アジア諸国の経済成長にとって、助けとなることは明らかである。多くの新興アジア諸国はエネルギー輸入国であり、石油価格が過去半年あまりで落ち込み、インフレ圧力の低減、経常赤字の改善、政府の補助と企業収益力の向上、そして、消費の引上げの助けとなっている。石油はアジアにおける消費支出総額の約6%を占めており、他の地域に比べると倍となっている。原油価格が落ち込めば、消費者の購買力を向上させるであろう。

中国は原油価格下落の恩恵を受ける国家の一つである。2013年の数字によると、原油価格は1米ドル下がると、中国は約21億米ドルを節約することが出来る。この他、インドも原油価格下落の主要な受益者である。現在、国内の石油の約85%を輸入に頼っており、原油価格の下落は貿易条件と経常赤字を大幅に改善させる。また、政府が石油に対する補助金を削減する好機であり、資金が経済成長にとって更なる助けとなろう。再びであるが、インドの一般消費に占める割合は甚だしく高く占めており、エネルギー価格の下降はインフレを抑制し、インド中央銀行が量的緩和を行い経済振興を行う更なる余地を与えるであろう。

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