今後が危ぶまれる日本の年金制度 - 香港カラフルFP

今後が危ぶまれる日本の年金制度

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小泉政権時代だった2004年に「100年安心の年金を作る」と言って、給付と負担の見直しを柱とする年金改革が行われました。

その変更内容は、いま働いている世代(現役世代)の保険料を2017年までに渡って段階的に18.3%まで引き上げ、そして、年金支給額を現役世代の収入の6割と従来なっていたのを5割に引き下げる、というものでした。このような負担増や年金減額で、年金制度の破綻を避けることが出来るのであれば、この負担を割り切って受け入れることが出来たかもしれません。

この見通しは、基本的に現役世代が納める保険料と積立金の運用で年金制度を維持する方針となっていますが、その根拠となる経済前提がそもそもおかしく、
運用利回り4.1%、賃金上昇率2.5%といった現実とは乖離した前提条件での将来設計がなされています。現在の運用環境を考えると、どうやって4.1%で運用していくのでしょうか?

やはり、「100年安心の年金プラン」と言っていた2004年から7年後の2011年に「100年安心の年金プラン」は決して安心できるものではなかったことが明らかになります。厚生労働省が作成する社会保障と税の一体改革の原案において、2015年までに消費税率を10%まで引き上げ、70歳~74歳の医療費窓口負担を1割から2割に引き上げ、そして、60歳から65歳に引き上げられた年金支給開始年齢を68歳〜70歳まで、更に引き上げる案を提示してきたのです。

現行制度を維持するままだと、年金の財源悪化が進み、積立金取り崩しが年々行われ、厚生年金が2033年に、国民年金は2037年に積立金が枯渇してしまうという試算となっており、「100年安心の年金プラン」は当初の説明通りとはいかないようです。

年金制度自体が崩壊するといった最悪の事態を避けるため、2004年に年金制度が改正されて以降、国民年金・厚生年金ともに保険料が毎年上がり、受給開始年齢も段階的に引き上げられています。
しかしながら、少子高齢化が進む現状においては、これらの負担増も焼け石に水となりかねません。

年金は現役世代が支払った保険料を年金給付に充てるという方式、つまり世代間扶養で運営されています。では、一体、何人の現役世代で、1人の高齢者を支えているのでしょうか?
1990年では、およそ現役世代5人で、年金受給者1人を支えていました。これが2005年に3人で1人、2012年では2.4人に1人と、段々と少なくなってきています。そして、2025年には現役世代1.8人で高齢者1人を支える見込みとなっています。

このように年金を負担する現役世代が少なくなってきているにも関わらず、今まで通りの年金受給が続けていては、現役世代の負担もとても負担しきれない水準にまで高くなってもしまいます。そうすると、年金受給額の減額や、更なる支給開始年齢の引き上げが今後あっても不思議ではありません。

このような状況下では、公的年金だけでは、リタイヤ後に悠々自適な老後生活を過ごせるのでしょうか?自分の老後は、国任せではなく、自分で守らなければならない時代になってきました。